彗星の様に現れて、各モデラーさん達から高い評価をうけているフッ素配合塗料。
最初はクレオス「スーパースムースクリアー」が登場しました、私も発売時にお試し購入して、仕上がりに驚いたものです。
後にガイアノーツからも徳用ボトルである「Ex-フラットクリアープレミアム」が発売されました、半光沢のセミグロスも発売されましたね。
ただ今までの塗料とは違った性質も見え、仕上がりに個人差が多く出てもいます。実際僕もスゴい迷子になっているので試行錯誤した塗料でもあります。
そこで今回は「フッ素入り」である「スーパースムースクリアー」と「プレミアムフラットクリアー」の塗り方・希釈について試したことを綴っていきます。
つや消しに的を絞っているのは一番つや消しのコントロールが難しいからです、ガイアノーツの「プレミアムセミグロスクリアー」は大分扱いやすいですね。
2022年秋には水性ホビーカラー仕様も登場するのでそちらも要研究ですね、楽しみです。
クレオス スーパースムースクリアーを発端とした“フッ素配合”クリアー塗料
今までのつや消しとは違う文字通りスムースでなめらか・しっとりとしたつや消しになる塗料。
キメの細かさにより美少女プラモなどでも大活躍中のトップコートですね。缶スプレータイプも登場し、エアブラシを持っていない方でもこの仕上げが出来るようになりました。
徳用ビンの「ガイアノーツEx-フラットクリアープレミアム」がコスト面で良いですね。「スーパースムースクリアー」と良く似た感じですが個人的に感じたのは「フラットクリアープレミアム」のがつや消し強め感があります、個人的には「スーパースムースクリアー」のが好みです。
「スーパースムース」の方がキメの細かさとなめらか感は少しだけ上な気がします。
しかしながら既存で使っているEx-フラットクリアー+クレオスなめらかスムース添加剤1瓶混ぜもやはりクセが無く、安定した強い塗膜を作れるのでこちらもやはりとても良いです。
慣れているってのもありますが従来のつや消しクリアがダメという訳ではありませんね。
模型の道具はなんでも「使い慣れ」の練度が重要となるので、最新スペックだから!と拘らないのも大事です。
愛用のトップコートの過去記事もよろしければどうぞ
今回はフッ素配合塗料についてもう少し詳しく掘っていきます。
クレオス、ガイアノーツ共にとても大きな仕上がりの違いは見当たりませんが、ガイアノーツのフラットプレミアムは白濁としており、最初は白くなるんじゃ?と不安になりますが、乾燥すればちゃんと透明になります(流石に厚塗りになっちゃうと当然白くなります)
フッ素入トップコートが上手くいった大昔に作ったMGパーフェクトガンダムの中の人。
フッ素配合の特徴
フッ素というと歯磨きやフライパンの焦げ防止加工等で有名ですが、塗料にフッ素を配合するとどうなるのか?という事ですが
- 平滑な面にできる
- 塗膜を薄く出来る
- 摩擦でかかる力が減り、摩擦に強い
- 白カブりしにくくなる
といった感じです、実際に吹いてみると確かになんとなくですが理解出来る方もいらっしゃるのではないでしょうか?
肌触りが非常にサラリとしており、確かに摩擦係数が下がっていそうだなぁ、っていうのは実感しやすいですね。
塗膜の薄さについては塗料をみているとクリアの樹脂的な物が少ない?それかちょっと違う物?それで薄いのかな?確証は無いですがそんな印象がします。
塗膜にすぐキズが入るパターン
これが私が直面した問題、トップコートを終え、組立てたキットのポージングをしてるとあちこちにパーツ同士の擦れキズ(軽く接触する程度の部分で)や爪が当たった後など…
これは困ったと、解決策を考えてみるものの大した案は見つからず…1度はフッ素入は止めようとも思いました。
失敗すると白かぶった様な色調になり表面のザラつきも強いです。
本来のキレイな吹付けができているとスベスベサラサラで半光沢寄りな塗膜が形成されます。
成功例・1:1の濃いめがやりやすい
結論としては「薄吹きすぎた」のと「適切な吹付け量ややり方が出来ていない」事でした。
一時期は1:3の薄い希釈で塗り重ねをじっくりやっていましたが、現在はまたコツを掴んでしっかりキレイにできる様になりました、それが「1:1」での希釈率だった訳です。
練習環境にはガイアノーツ「Ex-フラットクリアープレミアム」の方を使用し、コンプレッサーはクレオスL5を絞らずそのままで使用。
プラスプーンをたくさん塗り終えての感想です、またつや消し具合や希釈・吹き方は個人でやり方環境が違ってくるのでどうしても誤差が生じ、絶対コレ!という訳ではありません。
つや消し塗料かつ「フッ素入り」系は個人的に他の塗料より乾燥が早く「レベリングうすめ液」でもガシガシ乾いていきます、つや消し塗料流石の乾燥速度です。
私の失敗例は塗り重ねが甘く、塗膜がしっかりと形成されておらず塗膜の横のつながり的な物が足らずにふわりと乗っていただけだった訳ですね。
濃い希釈についてのポイント。
今は1:1希釈でいい感じにできる様になったのでそちらの方法を紹介。
ガイアノーツさんは塗料が未開封新品の状態ならば1:1希釈を推していますのでそちらの希釈で試してみたところ、この希釈が一番しっくりきます。
L5だと吹き付けが中々ギリギリ感がある濃さですが最初の砂吹きをしてからしっとりと濡れるまで吹くとキレイな塗膜を形成できました。
ラッカーでは濃いめの部類に入るので吹付けも吹いたそばから乾いて濡れ肌にするのが難しいです、そこはリターダー入りうすめ液、リターダー添加などで攻略しましょう。
透明ですのでどれくらい吹き付けれてるかも確認し辛いのでここは経験を積むべしですね。
基本、1:1希釈で濡れ肌状態になると大体イケてる感じです。
濃くてザラつかないか不安になったりもしますが、乾燥後はちゃんとキメ細かいつや消しになってコーティングされている感じがしっかりします、引っ掻きにもある程度強いです。
他にも「光沢クリアー」を少し混ぜてツヤを調整するのも良いです。「Ex-クリアープレミアム」には半光沢が用意されていますが、その中間を攻めたい時などに。大体10%~20%混ぜるとつや消し寄りの半光沢な形になります。
現在、僕はもっぱら「光沢クリアー」を添加して使っています、ツヤ具合が丁度好みで塗膜も強く、コントロールもしやすく希釈などもシビアではありませんからメリットが多いです。(あくまで僕個人の好みです)
ラフに使いつつも「フッ素入り」恩恵を受けたい場合には全然アリですね。
コートに慣れていたり得意な人にとっては当然だったりタメにならなかったりかもですが、これからフッ素トップコートが更に流行し同じ悩みを抱えた人の助けになると幸いです。
最近はトップコートは水性も多く使います。リニューアルした水性ホビーカラーのつや消しもとてもキメ細かく、塗膜も強く、下地をあまり気にしないでいいのが◎
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