様々なシンナーを使ってラッカー系塗料を薄めていますがやはり一番安定して使えるのはリターダー入りのうすめ液ですねぇ(*´ω`*)
特に夏など気温が高い季節にはリターダー入りの「レベリングうすめ液」や「ブラシマスター」を好んで使います。
そこで今回はリターダー入りうすめ液について感じた事や紹介をしていこうと思います。
リターダー入りってどういう物?
基本的に「エアブラシ」向けとして用意されているのが「リターダー」入りの「クレオス・レベリングうすめ液」や「ガイアノーツ・ブラシマスター」ですね。ガイアノーツから香料入りで臭いを抑えた「モデレイト溶剤」もリターダー入りで、私は「モデレイト溶剤」の方を使っています。
「モデレイト溶剤」はあくまで臭いを香料で隠しているだけなので換気はしっかりとですよ!
そこで生まれる疑問、なぜラッカーの長所である速乾性を抑制してしまうのか?
それは、乾燥が早すぎても塗装にとってはマイナス要因になりかねないからです。私の経験上での話しですのであくまで個人の意見としてですが(^o^;)
メーカーさんがリターダー入りを推奨モデルとして出しているのか最近やっと理解できました(*´ω`*)
塗料の乾燥を遅らせるメリット・デメリット
リターダー入りの「うすめ液」を使用すると当然乾燥は遅くなります。
乾燥時間が長いとあるある系失敗が減るって事が分かりますね。
これだけの事かと思われますが上記は失敗例の大半を占めちゃう問題を回避しやすいので恩恵は大きいですよ。
失敗しにくい「うすめ液」なのでメーカーさんがエアブラシ向けとして発売している訳ですね。リターダー入りは筆塗りとも相性がとても良いです。むしろ筆塗りだとリターダー入りの方が推奨レベルかと。
しかし、溶剤の乾燥が遅いとスミ入れが滲んだり、デカールを侵してしまう可能性がありますので、まずは最初は遠くから砂吹き(捨て吹き)をして下地を作りましょう。これをサボっちゃうとロクな目に合いません(経験談)
乾燥が早い事によるメリット・デメリット
基本的にエアブラシでの塗装は薄く塗り重ねます。缶スプレーと比較するとそれはもう極少量の吹付け量ですねぇ。
そこで速乾だと発生する問題、吹き出した塗料がパーツへ届く前に乾燥を始め、ザラザラした塗装面、所謂「梨地」といった面ができやすい事です。
メリットとしては作業効率の向上です。隠蔽力が低い色でも少ない時間で塗れますからねぇ。
それとABSを塗装する際も溶剤が早く飛んだ方が良いですね、それでもABSへの塗装は凄く怖いですが…(^o^;)
メタリックなどの粒子が入っている塗料とも相性が良いです。
目指すのは缶スプレーを吹いた時の様な「濡れ肌仕立て」
塗装吹付け時の理想の表面はパーツが濡れている「濡れ肌」状態。缶スプレーなどでは吹付け量が多いので自然とこの状態に持っていきやすいかと。
濡れた状態でパーツの端っこからジワジワ乾燥していき、もう1度コートする2コートってのが一般的ですねぇ。
ただあまり厚塗りすると垂れるので程々に、ですねぇ。これはどの塗装でも言える事ですがリターダー入りだと特に注意です。
乾燥が早いプロユースシンナーやTipoマルチシンナーの注意点
「ガイアノーツ・プロユースシンナー」や「クアトロポルテTipoマルチシンナー」は溶剤成分が強く、塗料を溶かす力が強く、パーツへの食い付きが強いのが売りのひとつです。
その分、塗装に慣れてないとリスキーな要素もあります「プロユース」ってのは性能だけじゃない感じですねぇ(^o^;)
乾燥が早いので上記のデメリットにぶつかってしまいやすいです。(私も何度か普通に吹いたつもりが乗ってるだけのザラザラな砂吹きになった事アリ)
塗料を溶かす力が強いので「1:2」以下の希釈まで攻める事ができ、白など発色が悪い塗料を1発で乗せれるという時短メリットがありますが、これはやはり高圧コンプレッサーと手慣れた吹付けが要求されます。
コンプレッサーが低圧=吹付けに時間を食ってしまい砂吹きになってしまいがちです。濃いめの希釈で1発乗せは缶スプレーを模した吹き方なので環境を選びますね。
「プロユース」系のシンナーを使う場合、不慣れで不安な場合は王道に沿って「1:2」くらいの希釈を守るのが良さそうです。
さいごに
リターダー入りうすめ液はおそらくエアブラシを買ったら一緒に買う事が多いと思います。だってエアブラシ用って書いてありますしね。
私も色々うすめ液を試しましたがリターダー入りって故郷みたいなもので使うと落ち着くんですよ、失敗しにくいから(*´ω`*)
コメント